クリエイティブガーデン京都 ARアート展示発表会

2023年1月30日(月)18時から20時でホテルアンテルーム京都(京都市南区)をお借りして、本事業におけるキックオフ、AR制作に関するアーティストの制作物発表NFTと真贋判定技術に関するトークセッションを行いました。

事業について

まず、京都府商工労働観光部ものづくり振興課の丸田さんより、本事業説明を行い、京都府の取り組みについてご説明いただきました。

ARアート展示について

次に、本事業のメイン事業であるAR作品発表を各アーティストより順に行いました。
はじめに、今回の企画に至った経緯として、テクノロジーが広がり、活用できるツールも広がる中、AR、VRをもっとアーティストが利用することで新たなアプローチが発見できるのではないかと考えています。
特に今回は場所と連携した展開であり、NFTのような認証との連携、位置情報との連携で多層的な拡張性を持っており、アーティストの表現領域をも広がる可能性を持っています。
そのような可能性にチャレンジしていただいたのはこれから発表する異なる背景を持ったアーティストたちです。

アーティストプレゼン

あちゃぼっくす (Ske6)
Achabox (Ske6)さん

開発されたゲームのことだま日記にたくさんいるキャラクターを京都で見れる!
ワコール前また京都駅周辺での展開を予定しています。

Ryo Takegawa from xorium

CHIHAYABURU(ちはやぶる)
xoriumから単独での参加となる竹川諒さんの過去から作られた作品を今回ようにリメイク。
京都国際マンガミュージアムにて展開を予定しています。

羅絲佳 <ラ・シカ>+ トーチカ
Sijia Luo +TOCHKA

独特のアニメーション世界をもつ、ラ・シカさんとトーチカさんの光のアートの融合で魅力的なアートが交わり、梅小路公園にて展開されます。

岡田将充(OMD)/okada masamitsu(OMD)

独特の世界観で3D静止画の世界を確立しつつあり、今回はホテルアンテルーム京都前にありえないバランスで成立した巨大な3Dアートが出現する予定です。

コジーアンドダン+東野祥子
KOZYNDAN + YOKO HIGASHINO

世界的な人気イラストレーターユニットKozyndanさんと、ダンサーの東野祥子さんがコラボレーションした海中世界を天橋立の雄大ならロケーションを背景に展開する予定です。作品背景には海洋汚染などの重たい課題を持ちながら、ユーモア溢れる作風で魅了してくれることでしょう。

京都芸術大学/京都精華大学
京都芸術大学と京都精華大学の合同企画の代表として、キャラクター学部の村上聡先生から発表いただきました。

ラクガキをテーマに日々生み出された学生作品を京都駅から京都国際マンガミュージアムまでにスポット的に展開し、アートな道標として展開予定。今回は技術的な面でどこまで再現できるか乞うご期待です。
それぞれ、非常に魅力的なアプローチで今後の実制作、展示が大変楽しみです。

トークセッションについて
今回、NFTの活用可能性を模索するため、、第二部として、トークセッションを開催。事業のメインでもあるNFTおよびメタバースはクリエイターにとってどのような影響があるのかを検討しました。

デジタルデータにおけるトークン発行でC2Cでのダイレクトにマネタイズできて、web2的に中央集権的な脱却を加速するブロックチェーンの代表するNFT。

デジタル世界の革命的なソリューションとして世界で猛烈に広がっています。

しかし、一方で、実物というものはこの世の中にはその年数から莫大な数量が存在しており、例えばその一つ一つのものには本質的な認証は人の信用によって成立されていると考えてよいでしょう。

今回、デジタルの未来を語る上で同時に物理的な実物としての真贋の認識及び判定を考えていくことが大切ではないかと思い、アートにおける唯一無二を改めて考える今回のトークセッションを企画しました。

今回来ていただいたのは、昌栄印刷の田渕さん。富士ゼロックスと共同開発した真贋判定物理マーカーYoctrace(ヨクトレースの紹介からトークはスタートしました。

「Yoctrace(ヨクトレース)」は、工業用品など物品の表面に自然に発生する固有のパターンの違いを、一般的なスキャナで読み取れる技術。これは2002年に世界で初めて開発された紙の表面を識別する技術を、紙以外の工業用素材に応用したものです。話を展開していく中で、もう一人の登壇者であるSMBC日興の磯野氏は、現存する過去の偉人たちが作ったアート作品が本物かどうか100%でないどこか神秘性を帯びたミステリーが、物理的なアート作品としての楽しみ方の余白であると発言されました。これはNFTの議論の中では生まれない新たな視点として注目すべき内容であろうと思います。そんな中、田渕氏は、イミテーションビジネスにおけるヨクトレースの活用の可能性を示唆し、兼ねてから肥大化するイミテーションビジネスにメスを入れる可能性があると言及。もともとセキュアな技術が求められる金融機関の通帳やカード印刷を本業としており、イミテーションにおける打撃を今回のような技術で解消することができれば本物の価値がさらに見直されるだろうと考えておられます。また今回この場としては、アーティストが自身の作品においてもデジタル、リアルでの認証を選択できる可能性として大切なものになると考えを述べられました。

最後に、磯野氏はNFTの可能性として、アートにおけるデジタル認証としてはもちろん、その同じ認証を持つもの同士が繋がり合えるコミュニティに対して有効性が高いと述べ、価値観の繋がりを示す事でコミュニティを醸成し、新たな人と人との繋がりおいてNFT技術が使えるのではないかと現在の想いを語られました。

本事業においても、インディーゲームクリエイター、デザイナー、アーティスト、ダンサーなど違うカテゴリーのアーティストが、XRやメタバース、NFTなどの共通の技術を活用し、違った視点から見える課題を集約することで新しい方向性を見出せるのではないかと考えています。

イベントについて

本イベントは、3月初旬から中旬にかけて、京都府、京都市内各所で体験会を展開する予定であり、今回の発表会を経て、どのような作品が展開され、体験会がどのように展開されるか大変楽しみです。

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タイトル
AR ART EXHIBITION
京都府・市内各所に合わせて作成されたAR(拡張現実)アート作品展
CREATIVE GARDEN KYOTO

日時
2023年3月4日(土)-19日(日)
京都市内4ヶ所・天橋立ビューランド

場所
・梅小路公園
・京都国際マンガミュージアム
・天橋立ビューランド
・ワコールスタディホール
・ホテルアンテルーム京都

クリエイター参加コアイベントDAY
下記の日程は、アーティストが現地にてアート体験をサポートします。
・2023年3月4日(土) 11時〜13時 梅小路公園
・2023年3月4日(土)14時〜16時 京都国際マンガミュージアム
・2023年3月5日(日)14時〜16時 天橋立ビューランド
・2023年3月11日(土) 11時〜13時 ワコールスタディホール
・2023年3月11日(土)14時〜16時 ホテルアンテルーム京都
※日時、会場は予告なく、変更される場合があります。

参加アーティスト
・岡田将充(OMD)/okada masamitsu(OMD)
・あちゃぼっくす (Ske6)/Achabox (Ske6)さん
・Ryo Takegawa from xorium
・コジーアンドダン+東野祥子/KOZYNDAN + YOKO HIGASHINO
・羅絲佳 <ラ・シカ>+ トーチカ/Sijia Luo +TOCHKA

教育期間
・京都芸術大学
・京都精華大学

イベント協力
・ホテルアンテルーム京都
・ワコールスタディホール
・梅小路公園
・京都国際マンガミュージアム
・天橋立ビューランド

協賛
・STYLY

主催、運営
・京都府
・株式会社 Skeleton Crew Studio

アーティストサポート
・トーチカ/TOCHKA